2017.3.30.木.

爆クラ!  第51回『新垣隆 作曲家というお仕事』

 

湯山玲子(左)、新垣隆(右)

 

クラシック音楽の新しい聴き方を、クラブ仕様の音量豊かなサウンドシステムを通して、2011年以来、ほぼ毎月、提案し続けているトーク&リスニングイベント、爆クラ!

さる2/22大阪、2/25東京にて行われた、DJジェフ・ミルズと東京フィルハーモニー交響楽団とのコラボ公演は大盛況のうちに幕を閉じ、通常営業に戻った第一段は、なんと、ゲストに作曲家の新垣隆さんをお迎えします。

新垣さん、世間を騒がせた佐村河内事件の渦中の人物だったわけですが、様々な雑音を割り引いたところで、その楽曲自体は非常に魅力的でした。最近のご活躍を見る限り「良い曲は必ずそれを見つけ出す人々の耳がある」という、音楽業界に伝わる格言を思わずにいられません。

さてさて、かつて、作曲家とは音楽大学で学んでなるもの、ポップスにおいては少なくとも楽器ができる者だけが手を染められる職業でした。しかし、今ではコンピューター上でそれが簡単にできてしまうし、「別段才能が無くても、パズルのように楽曲ができてしまう」といったヒット曲の構造分析本も出ています。

新垣さんは、交響曲、男性合唱曲、ピアノ協奏曲など、多くのスタイルに挑み、我々の耳に親しまれている調性音楽から、現代音楽までをもカバーする、極めて現代的なクラシック作曲家です。彼が中学三年の時に創った『ピアノのためのソナタ』に顕著なリリカルなメロディーセンスの一方で、アブストラクトな現代音楽にも手を染める多彩さ。

メロディーとリズムがあればすでにもう音楽、というベースラインから、音響、構造までが想像の範疇に入る交響曲まで、作曲家はどのような意図や意識を持って取り組むのか? または、作曲家だからこそ見えてくる、ベートーベンやモーツァルトなどの巨匠たちの魅力。そして、クラシック音楽を巡る経済論までを、聴きそして語っていきます。

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爆クラ!  第51回『新垣隆 作曲家というお仕事』

Guest:新垣隆

開)19:15

演)20:00

前売り、当日共に)3,000+1D

(学割)1,600+1D

整理番号順のご入場となります

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ゲスト

新垣隆(にいがきたかし)

1970年、東京に生まれる。4歳よりピアノを始め、ヤマハ音楽教室で作曲を学ぶ。千葉県立幕張西高校音楽科入学、1989年桐朋学園大学音楽学部作曲科に入学。在学中、若き同志による型破りな音楽に視覚的な要素を加えた演奏会「冬の劇場」に参画。同学科を卒業後、作曲家ピアニストとして多岐にわたり精力的に活動する。作曲家としては、昭和期における作曲家達の研究に従事し現代音楽を主体としつつ映画やCM音楽の作曲も手掛ける。2014年2月、佐村河内守のゴーストライターを18年間務めていた事を懺悔告白。「交響曲第一番HIROSHIMA」「ヴァイオリンのためのソナチネ嬰ハ短調」等の作曲家として、俄かに脚光を浴びる。作曲を南聡、中川俊郎、三善晃、ピアノを中岡秀彦、河内純、夢藤哲彦、森安耀子の各氏に師事。

席亭

湯山玲子(ゆやまれいこ)

著述家、プロデューサー。著作に『女ひとり寿司』(幻冬舍文庫)、『女装する女』(新潮新書)、『四十路越え!』(ワニブックス)、上野千鶴子との対談集「快楽上等!  3.11以降の生き方」(幻冬舎)。『文化系女子という生き方 ポスト恋愛時代宣言』(大和書房、『男をこじらせる前に 男がリアルにツラい時代の処方箋』(kadokawa)等。近著に二村ヒトシとの対談『日本人はもうセックスしなくても良いかもしれない』(幻冬舎)。父君がクラシック作曲家、湯山昭という環境に育ちつつも、ハマったのはクラブミュージックで、著書『クラブカルチャー!』(毎日新聞出版局)は、クラブ文化を都市や歴史風土の観点から分析、論考を行った。日本大学藝術学部文芸学科非常勤講師。今年、3月に引き続き、2012年2月に行われた、爆クラ!プレゼンツ、DJジェフ・ミルズ×東京フィルハーモニー交響楽団×指揮:アンドレア・バッディストー二公演のプロデューサーを務める。

爆クラとは?

爆音クラシックを略して爆クラ。クラシック音楽を2011年5月から、ほほ毎月一回のペースで、都内屈指の音響システムを誇る、代官山 「晴れたら空に豆まいて」を中心に行われている、トーク&リスニングイベント。毎回、テーマを設定して、ゲストを呼んで、そのテーマに合わせたクラシック音楽をかけながら、その音楽についてのあれこれを、歴史、印象批評、愛憎などの様々な切り口にて紹介する。

テーマは、モーツァルトのような作曲家についてとことん語る夜もあり、エロス、日本のCM音楽御用達の現代音楽、脱原発から、エキゾチック、美少年、そしてフーガの技法まで多種多様。豊かな音量と音像が出るクラブ仕様のスピーカーを通じて、もはや、ipodのイヤホンマターになってしまっている音楽を「空気を震わせる音」として聴いていただきつつ、昔、部室や教室の片隅で行われていた「音楽を語り、人と共有する喜び」を目論んでいる。

クラシック音楽を紹介するときの「紋切り型」は、「わかりやすくする」「やさしく紐解く」というものだが、爆クラはその方法を一切とっていない。行っていることは、同じくクラシック音楽の啓蒙と紹介なのだが、その方向はフラット。

クラブミュージックが大好きで、イビサに踊りに行っちゃった人、レゲエやブラジル音楽に突っ込んでいったり、エレクトロニカのエッジーで冷えた音響が好き、という世の中にたくさんいる音楽好きの人々に、その耳のセンスでもってクラシック音楽に触れて欲しいというのが、ささやかな目的でもあるのだ。

音楽だけではなく、ザハ・ハディドの建築から、スキューバーダイビング、ミシェル・トロワグロの料理、川端康成に至るセンスと同様のものが、クラシックには必ずや存在するので(ホントですよ)、そういう「自分の好み」をクラシック音楽の中で発見していくことも、是非オススメしたい爆クラモード。

その昔、ステレオやレコードが貴重品だったころ、名曲喫茶という、クラシックをコーヒー一杯で聴かせる場所に人々は集ったのだったが、配信とipod時代にあえて、「場の音量と音圧」にて音楽を聴く試みでもある。

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